それぞれの星は、それぞれの象意に由来する特徴を持っています。それぞれに、長所があり、短所があります。
自分では気がつかなかった長所や短所があるかもしれません。あなたの星の性質を理解して、長所を伸ばし、短所を抑えるよう努めましょう。
一白水星は、五行の水性に属し、「水」を象意とします。天雲から滴った一滴の水は、草木を伝い、岩肌を流れて、大地にもぐりこみ、清水となって再び地上に湧き出し、清流となって険しい流れを下り、あるときは滝となり、あるときは湖となり、長い旅を経て、大河となってようやく雄大な大海へそそぎこみます。このように、その時々で形を変えつつ、次第に大きな流れとなって海へと続く、水のような性質がこの星生まれの人の本質です。
二黒土星は、五行の土性に属し、「大地」を象意とします。大地は、太陽の光を受けて、その懐に抱いた草木を育みます。その動きは遅々としていて、人目を惹かない働きです。しかし、たゆまず、ゆっくり、確実に大地の恵みを形作って、世界を築いてゆきます。万物の母として、厳しい条件の下でも、諦めることなく、黙々と命を生み出します。このように、どっしりと安定した母なる大地のような性質がこの星生まれの人の本質です。
三碧木星は、五行の木性に属し、「雷」を象意とします。三碧木星の木は、瞬く間に成長する初春の若木を意味しています。若木は、アスファルトを突き破って小さな緑の芽を覗かせるほどのすさまじい生命力を持っています。そして、雷は、闇にきらめく稲妻とともに大気をつんざく雷鳴を轟かせ、驚異的なエネルギーを放出して周囲を圧倒します。若木と雷のような、荒々しさ、力強さ、生命力に満ち満ちた若々しさがこの星生まれの人の本質です。
四緑木星は、五行の木性に属し、「風」を象意とします。四緑の木は、成長した木、加工がほどこされた木材を意味します。洗練された木で、十分に完成しているため、そのまま世間で役立てられます。また、風は、どこからともなく吹いてきて、どんな隙間にも入り込み、何ものにも捉えられず、気の向くままに自由に進みます。成長した木の持つ洗練された佇まいと、風のようなしなやかさがこの星生まれの人の本質です。
五黄土星は、五行の土性に属します。九星の中央に位置するところから、「帝王の星」とも言われ、他のすべての要素を備え、二律背反する要素を一つにした完全な世界である「太極」を意味するとされています。そのため五黄土星の土は、万物を育むと同時に万物を腐敗させ滅する土です。生と滅、陰と陽といった両極端な顔を持ちます。帝王の星の持つ圧倒的な力強さと、陰と陽の大きな落差がこの星生まれの人の本質です。
六白金星は、五行の金性に属し、「天」を象意とします。六白金星の金は、掘り出されたばかりの原石や鉱石を意味し、これからの磨き方しだいで美しく輝き出す可能性を秘めています。天すなわち太陽は、豊饒の源として燦々と輝いて、地上に光と熱と活力をもたらます。その偉大な存在は、古今東西で崇拝の対象となってきました。原石の持つ素朴さと可能性、太陽のような強大な活力が、この星生まれの人の本質です。
七赤金星は、五行の金性に属し、「沢」を象意とします。七赤金星の金は、お金や精錬された金属を意味します。それらは、既に美しく加工されていて、贅沢に人を楽しませます。また沢は、山間の土と木々の世界を、絶えず水で潤して、なごませ、ゆとりを与えます。精錬された金属や沢が豊かさを感じさせ、悦びを与えるように、周囲を明るく華やかにする形のある悦びがこの星生まれの人の本質です。
八白土星は、五行の土性に属し、「山」を象意とします。八白土星の土は、うず高く積み重なった土、すなわち山を意味します。山は、激しい風雨にさらされても、どっしりと構えて、いつも変わらずそこにそびえ立ちます。どんなに強い風の流れであっても、山が遮断して背後を守ります。雄大な容姿は、ゆるぎなく、崇高で、人々の畏怖とあこがれの対象になります。このゆるぎなさがこの星生まれの人の本質です。
九紫火星は、五行の火性に属し、「火」を象意とします。火は、美しく華々しく燃え上がって、他の物質を焼き尽くして光り輝きます。周囲を明るく照らし出し、暗闇でも先が見通せるようにします。また、太陽に代わって暗闇に光をもたらす火は、人類の文明の端緒でもあり、文化の象徴です。火のような華々しさと、激しさ、そして、火が与える先を見通す力と火の象徴である知性がこの星生まれの人の本質です。