九星気学では、自分の相性の九星の回座している方角に移動して、しばらく過ごすことにより、その方位の大気のエネルギー、土地のエネルギー、太陽のエネルギーを体内に吸収して、体力・知力・精神力を向上させ、幸運を引き寄せる体質にすることができるとします。
「吉」方位の効用を取り入れる行為を総称して「祐気採り」または「吉方採り」と呼んでいます。
九星は、その移動法則にしたがって、9年周期、9ヶ月周期、9日周期で回遊し、それぞれ年盤、月盤、日盤が、星の配置を決めています。
本格的な祐気採りでは、短期間で強力な効果を獲得するために、年盤、月盤、日盤のすべてにおいて「吉」とされる方位を利用します。その時期は限定されており、お水採りができることにちなんで、「採水日」と呼ばれています。
採水日の指定された時刻(2時間~3時間のあいだ)に、「吉」方位の地下水(井戸水や湧き水)を汲み上げて、ペットボトルなどの容器に入れて持ち帰り、冷蔵庫に保管する。9日間、毎日、少量(コップ一杯程度)を飲むことで、「吉」方位の土地のエネルギーを体内に吸収する。
採水日の指定された時刻(2時間~3時間のあいだ)に、「吉」方位の土を掘り出して、日光の通さず湿気を逃さない容器(白いビニール袋等)に入れて持ち帰り、自宅の暗い場所に保管する。土は、表面の日光が当たって乾燥しているところを掻き落とし、できるだけ奥のほうの古い土を掘り出す。持ち帰った土砂は、少量をお守りとして身に着けたり、自宅建物の側面に蒔いて、「吉」方位のエネルギーを身に纏う。
長さ30センチ程度の木片に願い事を記入して、採水日の指定された時刻(2時間~3時間のあいだ)に、吉方位の雑木林に埋める。
水晶を10日間塩水に浸してお清めをした後、10日間くらい肌身離さず身につけて願掛けをする。採水日の指定された時刻(2時間~3時間のあいだ)に、その水晶を吉方位の土地に埋めるか、池に投げ込む。
お水採りで採取した水を器に注ぎ、その中に、10日間塩水に浸してお清めをした後に10日間くらい肌身離さず身につけて願掛をした水晶を入れて 、しばらく部屋に飾る。
採水日を含めた日程に旅行に行き、旅行に行った先で井戸水や湧き水を汲みます。
神社や温泉地には井戸水や湧き水が出るところが多いため、旅行先の神社を見物したついでや、温泉に入ったついでのお水採りを計画するとよいでしょう。
神社は、井戸水や湧き水があるところが多く、お水採りの人も集まるので、利用しやすいです。ただし、WEB上は「御神水あり」と表記されていても、井戸水や湧き水ではなく、ビン詰めした水を祈祷したうえで販売している場合があります。これは、九星気学の「お水」には該当しません。あらかじめ神社に問い合わせをしておいたほうがよいでしょう。
また、酒店、豆腐店、蕎麦店なども井戸水を利用しているところが多いです。良い採水地が見つからない場合には、旅行先のこれらの店に問い合わせてみると良いでしょう。最初は勇気がいりますが、案外親切に対応してくれます。意外な有名人が水をもらいに通っていたりして、あの人もお水採りをしているのかという楽しい発見があったりしますよ。
お水をいただく先には、きちんと挨拶と感謝をすることを忘れず、採水地と周囲の環境を汚さないようマナーを守ってください。
由居世舟の祐気採り雑感
祐気採りのポイントは、続けることです。
たった1回祐気採りをしたからといって、突然人生が変わったりはしません。花の種を蒔いたからといって、5分後に花が咲くことはないのと同じです。
時が満ちて花が咲くべきときがこなければ、花は咲きません。しかし、種を蒔かなければ永遠に咲きません。そして、肥料を蒔けば、早く咲くかもしれません。
祐気採りは、自分を健やかに育てるための肥料みたいなものです。
ただ、植物とは違い、人生でひとつの花を咲かせるには、10年、20年かかることも稀ではありません。だから、植物を育てるよりもさらに根気強く続けていくことが必要になります。
祐気採りの効果を得るには、目的達成のためにあなたが毎日努力している勉強や仕事と同様に、継続が求められます。
そして、祐気採りは、花の種ではありません。花の種は、あなたの現実の努力であり、忍耐であり、決断です。
あなたの人生をデザインするのはあなたです。進学する学校を決める、留学を決める、仕事を決める、転職を決める、恋人を決める、結婚を決める、離婚を決める・・・あなたが歩んできた人生には、数限りないあなたの決断があったはずです。決断するまでの葛藤や努力、決断した後の葛藤や努力があったはずです。あなたの人生の流れを作ってきたのは、一つ一つの決断とそれについての葛藤や努力です。その決断の結果に、満足いく場合もあれば、どんなに後悔しても足りないと感じる場合もあるでしょう。
私は、祐気採りで突然幸運が舞い込むようにはならないと思っていますが、長年祐気採りをするうちに、次第に、あのときの自分の決断は正しかった、あれで良かったんだと思える決断をするようになると感じています。祐気採りのアクションを起こすことで、幸運をつかみたいという漠然とした意識を、必ず幸運をつかむという明確な決意に変えれば、自然に自分自身と向き合い、自分が何を願っているのか、そのためにはどんな決断が必要なのかを真剣に考えるようになるでしょう。真剣に考えて、悩みぬいた末に選んだ決断は、たとえ間違っていたとしても、そのときの最良の決断です。その積み重ねが、あなたを良い流れの波に乗せていくでしょう。
ですから、お水取りは、自分で採水地を調べて、自分で出掛けて、自分でお水を汲んできてください。誰かに水汲みを依頼したり、誰かから水をもらったりしても効果はないと思っています。また、特別な儀式をするわけでもないので、既にお水採りを実践している人の指導や付き添いが必要な類のものでもないと思います。あなたが水を採るだけです。
もっとも、最初の頃は、お水採りもうまくいかないものです。選んだ採水地の情報が古くて行ってみれば既に水が枯れていたり、井戸が工事中で利用できなかったり、思ったよりも交通の便が悪くて到達時には採水時間を過ぎていたり。こんなことは、慣れてきてもしばしば起こります。そのときは、なんとしてでも時間内に水を汲もうとイライラしたりせず、行っただけでも良しとして、次回のお水採りを利用しましょう。お水取りも仕事と同じで、うまくいかないときもあるし、慣れも必要ですし、あなたの試行錯誤が要求されます。そして、試行錯誤しながら続けることに意味があります。
あなたが懸命に求めているものは、本当は水ではなくて、あなたが望む幸せです。試行錯誤しながらも諦めずに水を求める姿勢は、きっと幸せを手に入れる姿勢につながっていきます。失敗しても、自分で考え、自分でやること。そのほうが効果があると信じています。
ちなみに、土砂採り、玉埋め、杭打ち、水金法は、存在する手法としてご紹介しておりますが、相談者の方々にお薦めはしておりません。
土砂採りは、お水採りに比べて適した場所を見つけるのが困難で、山奥に入ったり、人気がない場所に行かなければならない場合が多くなります。場所探しの手間がかかること、安全上の問題があること、および、採取した土の保存行為は衛生的とはいえないことから、お薦めしておりません。
杭打ち、玉埋め、水金法などに関しては、時間と手間がかかりすぎること、内向きの行為のため、非現実的なものへの依存度が高くなりがちで、あまり精神的にプラスならないと考えるためお薦めしておりません。
祐気採りは、続けることがポイントです。続けるには、負担が少ないことと楽しめることが必要です。その点、お水採りならば、気晴らしの旅行ついでに行った先の水を飲み比べるくらいの気持ちではじめて、趣味として続けられるのではないかと思い、お薦めしております。
時間と労力を含めた費用対効果を考え、あなたにあった、明るく楽しめる祐気採りを計画してみてください。
あなたの願いが花開くように、あなたの種を蒔き、お水取りの肥料を蒔いてみてください。